北欧の証券取引所

スウェーデンを含む北欧諸国への投資(主に株式投資)について興味があり、北欧の証券取引所、及び北欧への(現時点での)投資方法について調べてみました。

投資運用は本来資産を増やすために行うものであり、そのためであれば、株式時価総額、すなわち市場の大きい米国、及び情報入手の容易な日本をメインに考えていれば十分なはずですが、日常的にスウェーデンの情報に接している毛流麦花としては、メイン(コア)の投資は日本籍投資信託でのインデックス投資としつつも、サテライト投資(お楽しみ)として、スウェーデン投資ができたらいいな、と考えています。

MSCIコクサイ(除 日本)指数連動の投資信託を持っており、MSCIコクサイ(除 日本)の構成銘柄にスウェーデン企業も含まれているので、間接的ながらもスウェーデンに投資していることになるのですが、スウェーデンの個別株式、北欧諸国もしくはスウェーデンの株価指数連動の投資信託もしくはETFを買えれば最高です。

ということで、スウェーデンを含む北欧諸国への投資環境について調べてみたので、以下にまとめます。

余談となります。北欧とスカンジナビアは混同されることがたまにありますが、実際には異なります。

スカンジナビア:スウェーデン、デンマーク、ノルウェー
北欧:スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランド

スカンジナビア半島及びその近辺に存在する国をスカンジナビアと総称しています。スカンジナビア航空の機体にはスウェーデン、デンマーク、ノルウェー国旗を意匠したデザインが描かれており、スカンジナビア航空とは別の航空会社としてフィンエアーとアイスランドエアーが存在する、と覚えておけば、わかりやすいでしょう。

[世界の株式市場と北欧の株式市場]
北欧の株式市場がどの程度の規模なのかを把握するべく、時価総額で比べてみます。2016年末時点での各国の株式市場の時価総額(US$換算)での比較です。

2016年末時点で全世界の株式市場の時価総額は約67兆ドル(約7824兆円)あります。上記円グラフは、全世界の株式市場の時価総額を100%としています。アメリカが41%弱、日本が7%弱なのに対し、スウェーデン・デンマークは1%弱、ノルウェー・フィンランドは1%未満と、アメリカ・日本と比べて圧倒的に時価総額すなわち規模が小さいです。(アイスランドは時価総額がさらに小さいので割愛しています。)規模が小さすぎてよくわからないので、別のグラフで見てみます。

上記円グラフは、6カ国(日本、アメリカ、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド)の株式市場時価総額を100%とした場合の円グラフです。アメリカが81%弱、日本が15%弱なのに対し、スウェーデンが2%弱、デンマークとノルウェーが1%弱、フィンランドが1%未満となります。

[北欧の証券取引所]
北欧の証券取引所の歴史です。(OMXグループにはバルト地域の証券取引所も含まれますが、割愛します。)

1808年: コペンハーゲン証券取引所設立
1819年: オスロ証券取引所設立
1863年: ストックホルム証券取引所設立
1912年: ヘルシンキ証券取引所設立
1985年: アイスランド証券取引所(ICEX)設立
1985年: OM(オプション取引市場)がストックホルムでデリバティブ取引市場を開設
1998年: OMとストックホルム証券取引所が合併してOMグループ設立
1998年: コペンハーゲン証券取引所とストックホルム証券取引所が戦略的同盟関係(NOREXアライアンス)を結ぶ
1999年: ヘルシンキ証券取引所はフィンランド証券預託機構と共にHEXグループになる
1999年: オスロ証券取引所がNOREXアライアンスに加盟する
2003年: OMグループとHEXグループが合併してOMHEXグループになる
2004年: OMHEXグループはOMXグループに名称変更する
2005年: OMXグループとコペンハーゲン証券取引所が合併する
2005年: 第二の市場(First North)がデンマークで設立される
2006年: 第二の市場(iSEC)がアイスランドで設立される
2006年: OMXグループとアイスランド証券取引所が合併する
2007年: 第二の市場(First North)がスウェーデンとフィンランドで設立される
2007年: iSECはFirst Northに変更される
2008年: NasdaqとOMXグループが合併し、Nasdaq OMXグループが誕生する(2008年2月27日)
2009年: オスロ証券取引所はロンドン証券取引所と戦略的同盟関係を結び、NOREXアライアンスからは脱退する
2014年: Nasdaq OMXグループはNasdaqグループの一部門として、NasdaqもしくはNasdaq Nordicと呼ばれるようになる

(1)Nasdaq Nordic
2007年にNasdaqがOMXグループを買収したことに伴い、NasdaqグループはNasdaq OMXグループとなり、2014年にNasdaq OMXグループはNasdaqグループに名称変更しています。NasdaqだけだとアメリカのNasdaqと区別がつかずに紛らわしいためなのか、北欧地域のNasdaqはNasdaq Nordicと呼ぶみたいです。

アメリカではNYSEが旧来の証券取引所、NYSE-ARCA及びNasdaqが新興企業向けの証券取引所、という位置付けですが、北欧地域では名称にNasdaqが付いている証券取引所が旧来の証券取引所となり、First North Stockholmが新興企業向けの証券取引所、となります。ストックホルム証券取引所に即して言えば、Nasdaq買収前はOMX Stockholm、Nasdaq OMXグループ時代はNasdaq OMX Stockholm、NasdaqグループになってからはNasdaq Stockholmが正式呼称になりますが、ネット上では新旧の呼称が混在しています。「昔はOMX又はNasdaq OMX、今はNasdaq」と覚えておけば混乱せずに済みそうです。

Nasdaq Nordicのページを見ると、バルト地域の証券取引所(Nasdaq Tallinn、Nasdaq Riga、Nasdaq Vilnius)もありますが、ここでは割愛します。

ストックホルム: Nasdaq Stockholm、及びFirst North Stockholm
コペンハーゲン: Nasdaq Copenhagen
ヘルシンキ: Nasdaq Helsinki
アイスランド: Nasdaq Iceland

(2)NGM(Nordic Growth Market)
Nasdaq Nordicとは別の証券取引所です。運営しているのはスウェーデンの会社で、Nordic Growth Market、略してNGMと呼びます。MTF(Multilateral Traded Facility, EU版PTSみたいなものでしょうか)で株式の取引ができ、ETP・AIF・債券・デリバティブの取引もできる、みたいです。

運営しているのはスウェーデンの会社ですが、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの金融商品を取引できるみたいです。

ETPはExchange Traded Productの略、AIFはAlternative Investment Fundの略で、ETPは上場されている有価証券を総称しており、ETFやETNもETPのひとつ、ということになるみたいです。AIFは株式・債券などと言った昔ながらのもの以外に投資する投資信託みたいなもの、と考えればよさそうです。先物取引やオプション取引を使うブルベア型投資信託もAIFに分類できそうですし、(おそらく金融庁から認可されることはないと思いますが)ビットコイン等の仮想通貨に投資する投資信託が登場したら、それもAIFに分類されることになるものと思われます。

デリバティブ取引はNDX(Nordic Derivatives Exchange)で行われており、NGMがNDX Sweden、NDX Denmark、NDX Norway、NDX Finlandを運営しているようです。

(3)オスロ証券取引所
オスロ証券取引所(Oslo Børs)です。旧来の取引所はOslo Børs、新興企業向けの取引所はOslo Axessとなり、株価指数も別々に計算されますが、Oslo Axessは別会社が運営しているわけではなく、Oslo Børsの一部門がOslo Axessを運営しているみたいです。(ここに詳しく書いてあります。)

(上記写真の入手元はOslo Børsのサイト、撮影者はStein Henningsen氏。)

[スウェーデンへ投資するには]
スウェーデンへ直接、株式なり債券で投資するには、現状では大和証券の口座を開設するしかないみたいです。ただしネット取引は不可で、店頭もしくはオペレータ経由の取引となってしまうため、毛流麦花はやっていません。ストックホルム証券取引所に上場しているすべての個別株式・ETFを取引できるのかもわかりません。(以前SAS AB(スカンジナビア航空)の株式取引を検討するべく電話した際には「取引できるかどうかは、調べてみないとわかりません」と言われました。)

北欧の株式市場の株価指数(OMXS30など)については、デンマークに本社がある、というか北欧系証券会社のサクソバンク証券のCFDで取引できるみたいですが、CFD取引自体をするつもりはありません。一方で、サクソバンク証券に期待したい気持ちもあります。サクソバンク証券の本国サイトを見ると、ストックホルム・コペンハーゲン・オスロ市場で株式の取引が可能で、日本のサクソバンク証券も(法令への対応さえ出来れば)対応可能なのでは、と期待してしまいます。

サクソバンク証券に期待しつつも、日本のネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券)に米国ETFであるEWD(iShares MSCI Sweden ETF)、EDEN(iShares MSCI Denmark ETF)、ENOR(iShares MSCI Norway ETF)、EFNL(iShares MSCI Finland ETF)、GXF(Global X FTSE Nordic Region ETF, FTSE Nordic 30)を取引できるようにしてもらうか、あるいはストックホルム・コペンハーゲン・オスロ・ヘルシンキ市場に直接アクセスできるようにしてもらうか、のどちらかに期待するのが一番現実的かなと思います。

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